2017/04/27 18:15
日本初のおもちゃデザイナー寺内定夫の、木のおもちゃの原点のひとつがこの汽車つみき。
1960年からずっと同じデザインで生産を続けているロングランの商品です。
今でこそ乱発されているきらいがありますが、今よりずっと賞の重みがあった当時の通産省グッドデザイン賞を、玩具として初めて受賞しています。
玩具としては珍しく、朝日新聞の社説にも取り上げられ、日本橋の高島屋で販売を始めた頃はかなり人気の木のおもちゃでした。
当時から現在まで、日本でもっとも有名な木のおもちゃのひとつだと思います。
発売当初、短い間ですが一時期はクレヨンカラーのラッカーペイントで彩色していました。
色のないおもちゃは売れない、とされていた時代で仕方なく。。といったところもあったかも知れません。
写真は50年以上経った保存品ですがこのようにきれいです。
汽車つみきが玩具初のグッドデザインを受賞できたのは、見た目のデザインや美しさもさることながら、連結のアイデアもポイントでした。
少し、工夫するとこのように連結させることができます。
小さな子どもは最初、なかなか出来ませんが、連結を発見出来た時の喜びはひとしおです。
確か当時は特許も取得していたかと思いますが、その後かなり模倣もされてきています。
90年代になり、国産の広葉樹が無計画な乱伐や針葉樹に偏った植林のために大変希少になってしまい、ずっと使っていた北海道産のカツラの良材の入手が困難になって生産が出来なくなってしまいました。
8年間程、汽車つみきは廃盤となっていた時期がありましたが、現在は国産針葉樹である諸戸百年檜で再生産をしています。
神奈川県丹沢山塊の、諸戸林業の伐採された檜。
よく管理され、じっくりと何世代にも渡って育てられたヒノキは、人工林のヒノキではトップクラスの品質です。
自然林では木曽檜が有名ですが、かなり少なくなってしまったようです。
もともと、銀座の歌舞伎座が建て替えられた際に新調された檜舞台に使用された檜の端材を分けて頂けたことから、諸戸林業さんとのお付き合いが続いています。
諸戸百年檜で作られた汽車つみき。
デザインは昔から全く変えていません。
3両の全長48cm、高さ15cm、幅9、5cmの堂々としたサイズ。
大きなおもちゃは子どもに喜ばれます。
おもちゃとしては高価ですが、良いものは長く持ち、飽きが来ません。
遊ばなくなれば想い出の詰まったインテリアとして飾っておくことも良いでしょう。
日本でもっとも有名な木のおもちゃのひとつ、汽車つみき。
わたしたちが自信を持っておすすめする商品です。