2023/09/27 12:28
諸戸百年檜で町を作る
と言っても、リアルな町ではなく、つみきで作るおもちゃのまちです。
50年近く前から販売している商品に「町づくり」というつみきがあります。
ちなみに、うちでは積み木と漢字では書きません。
積み木または積木としてしまうと、「積む」だけのおもちゃという限定感があるからです。
つみきはむしろ、赤ちゃんであれば叩いたり舐めたり触ったりの五感を育むおもちゃ。
少し大きくなった子どもだと、並べてみたり何かに見立てて見たりと、想像力を培うおもちゃ。
日本三大林業家のひとつ、諸戸林業の檜は、銀座の歌舞伎座檜舞台でも採用されている通り、日本の檜を代表する有数の高級木材です。
管理されていない檜は、ガサついた木肌になりますが、ここの檜は密度が濃く滑らかです。
檜や杉などの針葉樹は、成長が早いために戦後に復興期などは特にたくさん植林されました。
成長がゆっくりの広葉樹の森が急激に減ってしまった原因です。
檜は柔らかいので加工しやすいと一見思えますが、柔らかいために逆に加工の難しさもあります。
この人形のような曲面の加工が刃飛びしやすく難しいです。
三角屋根の家やバス停も、手間をかけて美しく面取り加工を行いました。
ひとつひとつ丁寧に、人体に無害な植物性の油脂原料で塗装し、さらに磨きをかけています。
木のおもちゃは、ただ木で作られていれば良いわけではありません。
やはり、触れた時に日本の木や森の息遣いを感じることができる
そんな木のおもちゃ作りを志しています。